AMラジオがなくなる日

先日、ラジオの団体がAM放送の終了を申し立てた、というニュースをみました。

NHKもRadiko配信を開始し始めたり、ラジオをスマホで聞く人が増えているから、問題ないと感じる人も多いかもしれない。

だけどラジオが好きだった自分からは、それは間違ってると言いたいです。
というか、ラジオ好き、無線好きは多くの人がAM停波に反対だと思うのですが。

そもそもAMの強みは何か、それは遠くまで電波を飛ばせることですよ。
大阪のNHK第一放送の周波数は、多くの人が知っている通り666kHzです。
低い周波数は障害物に強いので、電波を遠くまで飛ばしやすいんですよ。
FM放送ならNHK大阪は88.1Mhzです。
AMと比べると随分高いです。
その分、障害物には弱いし、なんてったって電波が全然飛びません。
だから地域のコミュニティFMがあったりするんですけど。

その代わりと言っては何ですけど、音質は悪いです。
朝とかは音楽流れてたりしますけど、まあ、音質悪いです。
でもニュースとか対談とかが流れてる分にはほとんど気になりません。
その点FMは一日中音楽流れていることも多い通り、音質が良いです。
しかも音声はステレオですしね。

他にもポケットラジオを使っている場合にですけど、FMは電池の減りが早いんです。
でも、AMは電池が長持ちします。
これは電波の特性上の話なので、自分はしっかりとは理解してないのでここで説明できないんですけどね。

確かに、最近は地上アナログ放送が終わり、その電波をFMに移してAM放送を行う「ワイドFM補完放送」というものがあります。
(ちなみに自分はワイドFM対応のラジオは持ってないので、受信したことありません。)

きっと音質もいいでしょうし、いちいちFM・AMを切り替えなくて済むので便利でしょう。

でも、AMにはAMの強みがあるんです。

それに、これから先は南海トラフ巨大地震、首都直下型地震といった巨大災害が予想されている日本でAMを停波させたら、いざという時の情報を得る手段はどうなるんでしょうね。

「ラジオをスマホで聞けばいい」
うんうん、ネット回線が死ぬ可能性を考えていないんでしょう。
「ワイドFMで聞けばいい」
ふむふむ、ラジオの電池の減りが圧倒的に早くなるけどいいかな?
「ポケットラジオなんかじゃなくて据え置きで聞けばいい」
停電するでしょ。

AMの強みは低消費電力、遠くまで届く電波、この二つが大きいと思っています。
災害の多いこの日本においては、かなり重要な放送なはずです。

災害時に各キャリアも使用不可能な状態に陥った基地局をどのようにカバーするのか、色々な取り組みが行われています。
それでもスマホではいくらバッテリーが大容量になっていようとも、電池の減りが早いですし、情報をできる限り長く得続ける方法を考えると、AMラジオは放送局が持ちこたえることのできる限り、広範囲に情報を届け続けることができます。

(↑自分がずっと使ってる東芝製ポケットラジオ)

AM停波なんて、そんなすぐに決まったり、すぐに進む話ではないでしょうけど、メリット等を見直して、慎重になってほしいところです。

やっぱり無線基地の維持費とかも考えると、ネット配信のほうが費用とかも安く済む気はしますが。

それでも、AMラジオの消える日なんて、見たくないですね。

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